ルビを設定した行だけ行間が広くなってしまう
ルビを設定した行と設定していない行の行間を等しくしたい場合は、ふりがなが無理なく表示される高さに全体の行間を変更するとよいでしょう。今日はその方法をご紹介します。
まず、ルビが無理なく表示される行間の値を割り出しましょう。
ルビを設定した文字部分を選択して「ホーム」タブの「ルビ」をクリックし(2003では「書式」メニュー→「拡張書式」→「ルビ」を選択)、「ルビ」ダイアログボックスを表示します。
ここで、「オフセット」と「サイズ」の数値を確認します。この2点を合計した数値が、行間のうち、ルビの表示に最低限必要な部分の高さになるからです。
「オフセット」とは文字とふりがなの間の空きのことで、初期設定では0ポイント、つまり空きなしになっています。「サイズ」はふりがなのフォントサイズを示します。初期設定では5ポイントです。
さらに、ふりがなを設定する文字のフォントサイズをこの2点に加えます。この例では10.5ポイントなので、「本文のフォントサイズ」+「オフセット」+「ルビのサイズ」は10.5+0+5=15.5ポイントとなります。実際にはこれに2、3ポイントの余裕を持たせないと読みづらくなるため、最低限必要な行間の値は18ポイント程度と割り出すことができます。
では、実際に行間を変更しましょう。
本文の段落を選択して、「ホーム」タブの「段落」グループのダイアログボックス起動ツールをクリックします。
「段落」ダイアログボックスの「インデントと行間隔」タブで「行間」に「固定値」を選び、「間隔」に18と入力して「OK」ボタンをクリックします。
これで、ふりがなを設定した行もそうでない行も等しく行間が18ポイントに変更されるので、行と行の空きは均等になります。
最後に注意点をひとつ補足させてください。
行間に固定値として数値を設定した段落では、フォントサイズを拡大しても行間がそれに合わせて自動的に広がることはなくなります。もし、文字全体が表示しきれずに、一部が欠けてしまった場合は、行間の値を18ポイントより大きな数値に変更して調整ください。
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