「文字の効果」ボタンが使えなくなってしまった
2010以降のWordでは、「ホーム」タブの「文字の効果」を使用すると、段落に入力された小見出しなどに、ワードアートのようなきれいな効果を付けることができます。パンフレットなどを、人目を引く仕上がりにしたいときなどに嬉しい機能ですね。
ところが、この「文字の効果」ボタンがグレーアウトされて、使えなくなっていた経験はないでしょうか。
これは、2007以前のWordで作成したファイルを、2010や2013で開いているときに起こる現象で、ファイルが互換モードで開かれていることが原因です。
タイトルバーを見てください。「互換モード」と表示されていますね。
「互換モード」というのは、古いバージョンのWordで作成したファイルを、それより新しいバージョンのWordで開いたときに、自動的に設定される保護用の操作モードです。
「互換モード」でファイルを開いているときは、そのファイルが作成されたバージョンよりも新しいバージョンで搭載された新機能は使えない状態になります。これは、再度、古いバージョンのWordでファイルを編集した際に、新機能の部分が欠落するなど、問題が起きないようにするための配慮なのです。
「文字の効果」は、Word2010で追加された機能です。そのため、2007以前のWordで作成した古いファイルを2010以降のバージョンで開くと、一時的に互換モードになり、「ホーム」タブの「文字の効果」ボタンは使えなくなるわけですね。
「文字の効果」を設定するためには、ファイルをそのバージョンのWordの形式に合わせて変換します。それには、まず「ファイル」タブをクリックします。
「情報」を選び、「変換」をクリックします。
変換後にレイアウトが変更される可能性があります、という警告メッセージが出たら「OK」ボタンをクリックします。これでファイルがそのバージョンのWordの形式に変換されます。
なお、万一、変換後に文書のレイアウトが崩れてしまった場合は、上書き保存をせずにファイル閉じれば、元の互換モードの状態に戻すことができます。
変換後のファイルでは、タイトルバーの「互換モード」という表示がなくなっています。
これで「文字の効果」ボタンも問題なく使える状態になるはずです。
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